おとくにブックマーク

優しいまちに暮らす人たち:円明寺団地…P6

大山崎町随一の住宅街、円明寺団地

6-1 坂道の起点には、まちの人が行きかうスーパーマーケット。ここから、テラスハウスが街路樹に彩られた坂に沿って建ち並び、坂道をずっと上っていく。上がりきった坂の上には、円明寺の氏神である小倉神社と小学校が、まちを見守り、まちに見守られるようにあります。そして、そこからまた、上へ上へとまちが広がっていく…。小倉山の北山麗に広がる大山崎町随一の住宅街・円明寺団地(円団)は、どこかスピリチュアルな空気感を持つ、魅力的なまちです。造成が始まったのは1966(昭和41)年のこと。そして、10年をかけ、約1,600戸、5,800人もの人が暮らす新しいまちになりました。大山崎町の人口は、昭和40年代の10年間で1万人以上増えており、円団が大山崎町の発展に大きな役割を果たしたことが分かります。

まちの人と人が優しくつながっています

6-2 そして、この円団で、まちの人から愛され、頼りにされているのが、スーパ―・ラブリー円明寺。1967年に開業したといいますから、円団の歴史そのものです。ここで、50年来、お惣菜屋さん「ぎんすい」を切り盛りするお母さん・坂本悦子さんに円団の魅力を伺いました。
 お店を訪ねた日、常連客の石田孝子さんと店先で談笑中。すると、また別のお客様がひょいっと暖簾をめくって「石田さん~、いる?」と声を掛けます。しばらくすると、スーパーのテナント鮮魚店の若いお兄さんが、「ご飯ください~」と丼鉢を持って現れて…。店先がまるで「縁側」のように人をつなぐ場所になっています。
 「スーパー丸ごと社交場みたいなもんよ」と坂本さん。みんなが顔見知りで、毎日のように顔を見ていると、高齢のお客様の細かな変化にも気づくといいます。認知機能が落ちているとか、元気がないとか…。まちの人たちで高齢者の見守りができているのです。人と人が優しくつながっている、これが円団の最大の魅力でした。

子育て世代にも、やっぱり優しいまち

7-1 朝の駐車場には、セニアカーとベビーカーがずらっと並び、高齢者だけでなく、子育て世代が増えている実感があると坂本さん。子連れのママたちも、「大きなったね~」「今日は寒いから風邪にきいつけや~」と、声をかけてもらい、店先には笑顔があふれます。
 円明寺自治会館では、子育て支援団体のスマイルプレイスが、年間5回程度ですが、子育てサロンをひらいています。たくさんのママたちが、思い思いに出掛け、のんびり子どもたちと過ごしています。主宰者の幸山由佳さんは、「気軽に遊びに来てください!」と。来春からは、円団内の京都がくえん幼稚園に、大山崎町第1号の小規模保育園が開園します。ますます、子育て世代に優しいまちになっていく円団です。

 

まちの台所は…
◆お惣菜・お弁当「ぎんすい」

大山崎のお母さんが作ってくれるお惣菜は、毎日食べてもあきません
7-2 毎日、揚げ物、弁当等含めて20品目以上も手作りしています。「ここの味は、毎日食べてもあきひん」と常連の石田さん。その秘密は?と伺うと、「家の料理は毎日食べてもあきひんでしょ~。素人料理ってことよ」と坂本さんは笑います。なかなかどうして! 頂いたおでんは、大根がキレイに面どりしてあり、薄味なのに出汁がしっかり効いていてオイシイ。
 常連さんから「あれ食べたいわ~」と言われれば次の日には並び、アレルギー対応のお弁当も作ります。1人暮らし高齢者には、食べられる分量だけ、ごはん半パックでもちゃんと詰めてくれます。それだけ丁寧な仕事をしながら、「1日に100人と喋ってるんちゃうか!? と思うくらい喋ってますよ」と証言してくれたカフェIMAMURAの今村さん。「それだけまちの人に親しまれてるおばちゃん。だから惣菜も安心して食べられるんですよ」とも。毎日食べたい「ぎんすい」のお惣菜のヒミツは、これだったんですね!

●大山崎町字円明寺小字若宮前10-62 ラブリー円明寺内 
阪急「西山天王山」駅徒歩5分 /P有
☎ 075-956-1877
●10:00~20:00 不定休


まちのリビングは…
◆カフェIMAMURA

居心地のいい私の居場所。ほっこりしに行きましょう!
8-1ラブリー円明寺の中のカフェ「IMAMURA」。まちの人たちの居場所となっています。ほとんどが常連さんだというお客様は、何時間もゆっくり過ごして帰られる人も多いとか。一昨年9月にオーナーになった今村淳平さんは、地元で育った円団っ子。数軒の飲食店勤務を経て、自分で開業するなら地元でと思っていたところ、折よくこの店のオーナー募集が目にとまりました。  気負ったところがない、ほのぼのとしたお店です。居心地がいいだろうな~というのは、今村さんのお人柄に触れればすぐに伝わります。「ぎんすい」の坂本さんも、「今村君は、お年寄りに優しくてね。このお店にピッタリやわ~」と太鼓判!  まちに愛された陽だまりカフェは、時間がゆっくり過ぎていくようでした。

●大山崎町字円明寺小字若宮前10-62 ラブリー円明寺内
阪急「西山天王山」駅徒歩5分/ P有
☎075-952-9300
●9:00〜19:00 / 日曜休 http://cafeimamura.com/


まちの隠れ家は…
◆手織りつづれ工房「河野」

手間と暇をかけることの魅力が詰まっています
8-3 円団のはずれ、車でほんの数分走るだけで、そこはもう、天王山の麓の閑静な住宅地となります。その一角にあるのが、手織りつづれ工房「河野」。  河野茂さん、淳子さんご夫婦は、手織りつづれの技術者だった河野さんのお母さまからその技術を受け継ぎ、また、草木染めの技術も取り入れ、つづれ織りの小物や草木染めのストールなどを製作されています。目をひくのは、やはり、美しくディスプレイされた優しい色合いのストールやTシャツ。紫色はログウッド、可憐なピンクは桜、そして、鮮やかな藍…。手間をかけ、時間を重ねて創りだされる作品は、眺めているだけでも豊かな気持ちにさせてくれます。  工房は、ギャラリーとしても開放されていて、多彩なイベントも開催されていますから、素敵な時間を過ごしにお出かけください。 

●大山崎町字円明寺小字薬師前65-8
☎075-952-7473
●10:00〜16:00 / 水曜・日曜のみ
http://tudureori-kouno.com/

優しいまち、円団で暮らす:団地をオシャレにしました!
~団地リノベの実際を覗いてみました。 「古くて、狭い」だとは、誰も思いません!~

◆団地リノベは、今、けっこうアタラシイ
 円団に限らず、利便性や住環境にポテンシャルの高い団地は、今、秘かなブームです。造成から50年という、高度成長期を迎えようとしていた時代に建てられた団地は、「まちづくり」という視点から大規模造成されており、緑豊かな広い公園があり、学校や保育所も完備という子育て世代には至れり尽くせりな環境だったりします。円団も、まさにそんなポテンシャルの高い団地。そして、阪急西山天王山駅が新設されたんですから、完璧です!  そんな古い団地で、いかにオシャレに暮らすかですが、それがリノベーション。古いということは、購入価格も安価ですから、その分、リノベーションにお金をかけて、自分たちのライフスタイルに合わせた「居心地いい空間」を造ることができます。

◆団地リノベのメリット・デメリット
 ただ、団地リノベには注意点も。1970年代に建てられた団地に多いのは、低層5階建て。こういった団地のほとんどが、部屋の中に構造壁があり壁を取り除くことができないため、大きな間取り変更ができません。反面、耐震性が高いという大きなメリットでもありますから、その壁をどう上手くデザインに組み込むかが大切です。実例のこの部屋では、壁にテーブルをぐるりと巻いて、部屋を同化させています。  また、価格が安すぎると、担保価値が見込めないため、住宅ローンが組めないということもあります。リフォームローンがありますが、金利が一般の住宅ローンよりも高いのが難点。リノベ済みの物件を購入する場合には、住宅ローンが可能です。

◆写真で円団Y棟のリノベ物件を紹介しましょう。なかなかオシャレです!
9-1 ただ、団地リノベには注意点も。1970年代に建てられた団地に多いのは、低層5階建て。こういった団地のほとんどが、部屋の中に構造壁があり壁を取り除くことができないため、大きな間取り変更ができません。反面、耐震性が高いという大きなメリットでもありますから、その壁をどう上手くデザインに組み込むかが大切です。実例のこの部屋では、壁にテーブルをぐるりと巻いて、部屋を同化させています。  また、価格が安すぎると、担保価値が見込めないため、住宅ローンが組めないということもあります。リフォームローンがありますが、金利が一般の住宅ローンよりも高いのが難点。リノベ済みの物件を購入する場合には、住宅ローンが可能です。

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